
新築で家を建てるときは耐震性を優先しよう
注文住宅を新築で建てる際は、どうしてもデザインに集中しがち。自分だけの家なのですから、思い通りの見た目や設計にしたいものですよね。
でも、それにかまけてしまって大事なことを忘れてしまっていてはいけません。それは、家の耐震性について。家を建てるにあたって耐震性というのは非常に重要なことのはずなのですが、意外と軽視している人が多いようです。
・なぜ耐震性が重要なのか
なぜそこまで、耐震性を高くすべきということが叫ばれるのでしょうか。それは、日本が世界でも稀に見る地震大国であるからです。1997年の阪神大震災、そしてみなさまの記憶にも新しい2011年の東日本大震災と、過去日本は何度も大地震に見舞われています。これは日本列島が太平洋の底にあるプレートの真上に位置しているためであり、大地震のみならず小さな地震も実は定期的に発生しているのです。
日本国内に住んでいる限り、いつ大地震が起こり、それをどうすれば避けられるかということを完璧に予測、提案できる人間は今のところいません。ですから、いつ地震が起きてもよいために、耐震性の高い住宅に住んで安全に備えておく必要があるのですね。
・こんな家は地震に弱い!
耐震性の高さについて説明を行う前に、まずは逆の事例について紹介しましょう。みなさまの住んでおられる、あるいは建てようと思っている家は、こんな耐震性の低い建物ではありませんか?
たとえば、湿地や坂道、山沿いなど、地盤が不安定な場所に立つ家は危険です。大きな地震がくれば、家ごと傾いてしまうかもしれません。また、たとえ地盤がしっかりしていても、家全体のバランスが危うく、どちらかに重心が傾いてしまっているような家は、地震の勢いで倒れてしまうおそれがあります。
また、素材も耐震性に大きく影響しています。建築費用を安く済ませるために安価な材質のものを柱に使ったりしていると、地震によって手痛いしっぺ返しをこうむることとなるでしょう。根本からバキッと折れて、ペーパークラフトのように崩れてしまうかもしれませんね。古くからの住宅、あるいは和風の建物の場合、屋根に使う瓦にも注意してください。日本瓦などは一見丈夫なように見えますが実は衝撃に弱く、地震が起きれば振り落とされ、避難している家族の頭上に降ってくるといったことも起こりかねません。
そして、長年住んでいる家の場合は、老朽化も大きな悪影響を及ぼします。あちこちがもろくなってしまった建物は、地震のかっこうの餌食です。
・こんな家は耐震性が高い
それでは、耐震性が高い家の特徴というのはどのようなものでしょうか。たとえば、土台の安定性です。地震はその名の通り地面が揺れる現象ですから、基礎がしっかり作られていればいるほどその衝撃にも耐えることができます。
また、家を取り囲む壁がバランスよく設置されているかということもポイントです。壁というのもまた、家全体を支えている重要な部分。そこのバランスが保たれていれば、ささいな衝撃で破損するといったようなことはありません。加えて、柱と柱をつないでいる結合部が堅実かどうかということも大事と言えるでしょう。地震によって引きはがせないような、確固たる結合が行われているのが望ましいです。
・耐震性の高い家を作るためには
耐震性の高さがいかに重要であるか、ご理解いただけたでしょうか。それではそのような家づくりのためにはどうすればよいのか。もっとも的確な方法は、専門家である工務店に相談を行うことです。
もし、地震対策において納得のゆく回答が得られない業者であれば、あまり信頼ができるとは言えません。真に利用者のことを考えた工務店なら、注文住宅の設計においても耐震性に照らし合わせた意見、アドバイスを与えてくれるはずですから。
いつ来るか分からないけど、絶対来ないとは言えない大地震。思わぬ大惨事に見舞われないためにも、家づくりにおいては耐震性に気を配っておきましょう。